スペインの食卓: 地中海の味わいに酔いしれる

食生活

スペインの食生活を体験!
同じ地中海食のイタリアとはまた違う地中海の風味と伝統の融合が生み出す素晴らしい料理の世界にご招待します。昼食文化、タパスの楽しみ方、パエリアの秘密など、スペインの食事習慣を解き明かします。

1.スペインの主食について

スペインの主食は一般的に穀物(主に米と小麦)を中心とした料理です。
その中でも最も有名なものといえばやはりパエリアでしょう。

  1. パエリアの特徴:
    • 主な材料: パエリアは主に米を使用した料理です。スペインでは特別なパエリア用の米(アルロス)が使用されます。この米は短粒種で、吸水性が高く、炊き上がった後もしっかりとした食感を持ちます。
    • 炊き方: パエリアは特殊な鍋で調理されます。幅広で浅いパエリャパンと呼ばれる鍋を使用し、熱源に直接置いて調理します。この鍋の形状により、米が均一に広がり、炊きムラなく調理されます。
    • 調味料: パエリアにはトマトソース、パプリカ、サフランなどが使われます。特にサフランはパエリアに深い黄色と独特の風味を与えるため、重要な調味料です。
    • 具材: パエリアには魚介類、肉、野菜など、さまざまな具材が使われます。バレンシア地方では伝統的に、兎肉や鶏肉、フェラ(豚の肩肉)が用いられることが多いです。また、シーフードパエリアではエビ、ムール貝、イカ、アサリなどが一般的です。
  2. パエリアのバリエーション:
    • バレンシア風パエリア: パエリアの基本となるスタイルであり、兎肉や鶏肉、フェラといった肉を使います。トマトソースとパプリカを加え、サフランで色付けされた米と一緒に炊き上げます。
    • シーフードパエリア: 海鮮が豊富なスペイン各地で人気のあるバリエーションです。魚介類を中心に、エビ、ムール貝、イカ、アサリなどを使います。
    • 野菜パエリア: パエリアには豊富な野菜も合わせることができます。アーティチョーク、ピーマン、ゾウリムショウガ(豆の芽)、トマトなどが一般的な具材として使用されます。

2.豊富な地中海食材


エビイカムール貝をはじめとした魚介類や沿岸の気候や風土を利用したオリーブパプリカの栽培などスペインの地中海食材は豊富で多様であり、スペイン料理の重要な要素として広く利用されています。それらの豊富な食材をいくつか紹介します。

  1. 魚介類(Pescados y mariscos):
    • スペインでは地中海に面しているため、新鮮な魚介類が豊富に利用されます。エビ、ムール貝、イカ、カニ、魚など、さまざまな種類の魚介類が使用されます。
    • 地中海の魚介類はシンプルな調理法で味わいを引き出すことが一般的です。グリル、ソテー、フライ、マリネなど、シンプルな調理法で新鮮な味わいを楽しむことができます。
    • マルスコ・ア・ラ・プランチャ(グリルされた魚介類)、パルエラ(魚介類のパエリア)など、魚介類を主役とした料理が多く存在します。
  2. オリーブオイル(Aceite de oliva):
    • 地中海地域はオリーブの栽培に適しており、スペインは世界的に有名なオリーブオイルの生産国です。スペインではさまざまな種類のオリーブオイルが作られ、料理に広く利用されています。
    • オリーブオイルは料理のベースとして使用されるだけでなく、ドレッシングやソースの材料としても利用されます。また、オリーブオイルは地中海食材との相性が良く、料理に深いコクや風味を与えます。
  3. トマト(Tomate):
    • トマトはスペイン料理において重要な役割を果たしています。地中海の気候と土壌の恩恵を受けたスペインのトマトは、豊かな味と香りを持っています。
    • スペインではトマトを生で使うだけでなく、ソースやスープ、サラダにも利用されます。特にガスパチョ(トマトの冷製スープ)は有名です。
  4. パプリカ(Pimentón):
    • パプリカはスペイン料理において広く利用されるスパイスであり、地中海地域の料理に深い味わいとカラフルな色合いをもたらします。
    • パプリカは辛さの程度によって甘口(dulce)、辛口(picante)、そして中辛(agridulce)といったバリエーションがあります。スペイン料理では様々な料理にパプリカが使用され、風味と色合いを添えます。

3.「小さなお菓子」 タパスとは

タパスと聞いて何のことかわかりますか?
言葉だけでは何のことだかわからない人もいるかと思います。

タパスは、スペイン語で「蓋」や「小さなおかし」を意味します。元々は飲み物の上に蓋として乗せられた料理や、酒のお供として提供される小さな料理のことを指していました。
また、一皿あたりの量が小さく、複数のタパスを楽しむことが一般的です。これにより、さまざまな味を試すことができます。
タパスはさまざまな種類の小皿料理やフィンガーフードを指す言葉として使われています。タパスはバルやレストランで提供され、友人や家族と一緒にシェアすることが一般的です。

スペインの現地でタパスバーを巡る「タパスツアー」は、スペインを訪れる旅行者に人気のある体験の一つです。多様な種類の小皿料理を楽しみながら、スペインの食文化を存分に味わってみてください。

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